Wi-Fiルーターを処分する人が増えている背景には、通信規格の進化による買い替え需要の高まりがあります。特にWi-Fi6やWi-Fi7対応機種が普及し、旧式ルーターでは速度不足や接続不安定を感じるケースが増えたことが大きな理由です。また、引越しや契約変更に伴って不要になるレンタル機器も多く、返却や処分が必要な場面が増えています。
本記事では、処分方法から処分する際の注意点も併せてご紹介します。自治体の回収から専門サービスまで選択肢は幅広いため、特徴や注意点を理解して、自分に合った方法で安全かつスムーズに処分することが大切です
Wi-Fiルーターの具体的な処分方法６選
自治体の不燃ごみとして処分する
自治体のルールに従って不燃ごみとして出す方法は、最も手軽で費用負担が少ない処分手段といえます。多くの地域では、家庭用ルーターは小型家電として分類され、不燃ごみ袋に収まる大きさであれば通常回収に出せます。ただし、基板やプラスチックが含まれるため分別が細かい自治体では「小型家電回収へ出すように」と指示されるケースもあります。また、アンテナ部分が折れている場合や電源アダプタがある場合は一緒に出せるか確認が必要です。個人情報保護のため、ルーター内部の設定を初期化してから処分するのが安全です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 手軽で無料、自治体ルールに沿って安心 |
| デメリット | 地域によって不可の場合あり |
| 注意点 | 初期化して個人情報を消す |
小型家電リサイクルボックスに投入する
小型家電リサイクル法にもとづき、各自治体や商業施設に設置されている「小型家電回収ボックス」に投函する方法です。このボックスでは、Wi-Fiルーターのような基盤入り機器を適切に素材ごとに分解し、金属やプラスチックを再資源化できます。無料で利用でき、時間帯や曜日に縛られないため利便性が高い点が特徴です。ただし、投入口は小さく、電源アダプタやLANケーブルは別回収となる場合があります。セキュリティ面を考え、SSIDやパスワードが残らないよう初期化をしてから投入することが推奨されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 無料・環境負荷が少ない・24時間対応の場所も |
| デメリット | 投入口が小さい、アダプタは対象外の場合 |
| 注意点 | 投入前に付属品の分別確認 |
家電量販店の無料回収サービスを利用する
家電量販店の多くが、店頭に無料の小型家電回収ボックスを設置しており、購入製品に関係なくルーターの持ち込みが可能です。特にビックカメラ、ヨドバシカメラ、エディオン、ケーズデンキなどでは、店舗前やサービスカウンター付近で常時回収を行っています。無料で出せるだけでなく、専門業者が資源ごとに分解してリサイクルしてくれるため環境負荷を抑えられる点がメリットです。ただし、一部店舗ではアダプタ類やケーブルを受け付けない場合があるため、事前確認が安心です。また、混雑時間帯は受付に時間がかかる可能性もあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 無料で確実、リサイクル精度が高い |
| デメリット | 混雑時は時間がかかる |
| 注意点 | 対象外の店舗もあるため事前確認 |
ネット回線会社へ返却する（レンタル品）
光回線やホームルーターの契約でレンタルしていた機器は、基本的に返却が義務付けられています。未返却のまま解約すると違約金や機器損害金が請求されることがあり、特に光回線では数千円〜1万円以上の費用が発生するケースも少なくありません。返却手続きは、解約時に送付されるキットを使って郵送するのが一般的です。また、返却すべき対象として、ルーター本体、電源アダプタ、LANケーブル、スタンドなどの付属品が含まれる場合があります。自己判断で処分せず、必ず契約会社の案内に従うことが重要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 適切な処理ができ、費用負担がない |
| デメリット | 未返却だと高額の違約金 |
| 注意点 | 自己判断で処分しない、付属品も返却 |
リサイクルショップで買取してもらう
比較的新しいWi-Fiルーター（発売から3年以内、Wi-Fi6対応など）は、リサイクルショップで買取対象になることがあります。新品の需要が高いモデルほど査定額がつきやすく、箱・説明書・アダプタなど付属品が揃っていれば評価が上がります。状態が良い場合は数百円〜数千円での買取も期待できます。ただし、古い規格（11n・11g）や故障品、速度が遅いモデルは買取不可となる可能性が高いため、事前に店舗へ問い合わせると無駄がありません。また、個人情報保護の面から、初期化と設定削除を徹底する必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | お金になる可能性あり |
| デメリット | 古いモデルは値がつかない |
| 注意点 | 初期化と付属品の確認 |
不用品回収業者に依頼する
複数台のルーターや、オフィス移転・引っ越しなどで機器類が大量にある場合、不用品回収業者へまとめて依頼する方法が便利です。自宅まで回収に来てくれるため、持ち運びが大変な場合でも負担が少なく、壊れていても基本的に回収可能です。また、ルーター以外の電子機器・家電も同時に処分できるのが大きなメリットです。ただし、業者の質によって料金差が大きく、悪質業者による不当請求や不法投棄のリスクもあるため、事前に口コミ・料金体系・許可番号を確認することが重要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 大量処分に向く、壊れていてもOK |
| デメリット | 料金差が大きい、悪質業者の懸念 |
| 注意点 | 許可の有無や口コミを確認 |
Wi-Fiルーターを処分するタイミング
故障
Wi-Fiルーターが完全に故障した場合は、修理よりも買い替えや処分を検討することが一般的です。特に、電源が入らない、再起動を繰り返す、無線ランプが点灯しないなどの症状が続く場合は、内部基板の劣化やコンデンサ不良が原因になっていることが多く、修理対応が難しいことがあります。故障したルーターはネットワークが不安定になるだけでなく、セキュリティリスクを引き起こす可能性もあるため、早めの交換が安心です。処分する際は自治体の小型家電回収や家電量販店の回収サービスを利用すると安全に処理できます。
通信が不安定
通信速度が突然低下したり、頻繁に切断される場合も買い替えや処分を検討するタイミングです。長年使用したルーターはハードウェアが劣化し、熱がこもりやすくなるため、安定した通信が維持できなくなります。また、旧式の規格では高速回線に対応しきれず、契約しているインターネット速度を発揮できないこともあります。設定変更で改善しない場合は、ルーター自体の寿命が近づいている可能性が高いため、処分して新しい規格へ買い替えるのが効果的です。
買い替え（Wi-Fi6／Wi-Fi7への移行）
Wi-Fi5以前の旧モデルを使っている場合、Wi-Fi6やWi-Fi7へ移行すると、通信速度・同時接続数・セキュリティの向上が見込めます。特に家庭内でスマホ、テレビ、ゲーム機、IoT家電など複数のデバイスを使う場合は、新規格への移行で快適性が大きく変わります。古いルーターを保管していても使い道が限られるため、小型家電リサイクルや家電量販店での回収に出して適切に処分するのが賢明です。
レンタル品の返却が必要なケース
光回線契約やホームルーターでレンタル品を使っている場合、解約後は返却が必須です。返却しなかった場合は違約金や機器損害金が発生することがあり、料金が高額になるケースもあります。返却方法は契約会社から送付されるキットを使うのが一般的で、ルーター本体だけでなく電源アダプタやLANケーブル、スタンドなど付属品も対象です。自己判断で処分しないよう注意が必要です。
使用しなくなった場合
引っ越しやネット環境の変更などで使わなくなったルーターは、放置せずに早めに処分するのが望ましいです。内部にはネットワーク設定やパスワードが残っている可能性があり、個人情報保護の観点からも適切な処理が必要です。また、使える状態ならリサイクルショップやフリマアプリで売却できる可能性もあります。使わないまま保管して経年劣化が進む前に、処分や売却を検討しましょう。
Wi-Fiルーターの種類と構造
据え置き型ルーター
一般家庭で最も普及しているタイプで、コンセントにつなぎ固定して使用するモデルです。複数のアンテナやLANポートを備えており、電波強度が安定しやすい特徴があります。処分の際は、電源アダプタやLANケーブルも一緒に回収対象となる場合が多く、自治体や小型家電回収ボックスにそのまま出すことができます。内部には基板や樹脂部品が多く使われているため、環境負荷を抑えるためにもリサイクル回収に出すことが推奨されます。
メッシュWi-Fiユニット
広い家庭や複数階の家で利用されるメッシュWi-Fiは、複数のユニットを連携させて家全体をカバーする仕組みです。各ユニットは小型で、一般的に小型家電リサイクルの対象となりますが、台数が多い場合は回収ボックスに入りきらないこともあります。そのため、家電量販店の回収窓口や不用品回収業者を利用するのが効率的です。また、親機・子機の区別があるため、処分時に付属品の不足がないように確認する必要があります。
ホームルーター
コンセントに挿すだけでインターネット回線として利用できるホームルーターは、レンタル品であることが多く、解約時には返却必須です。内部にSIMカードを挿入して利用するモデルもあり、処分前には必ず取り外す必要があります。返却対象は本体だけでなく電源コード・スタンド・SIMトレイなど細かな付属品が含まれる場合があるため、事前に契約会社の案内を確認することが重要です。
モバイルルーター
持ち運び可能なポケット型ルーターで、バッテリー内蔵モデルが主流です。特に注意が必要なのは、バッテリー膨張が始まった場合で、一般ごみでは出せず小型充電式電池のルールに従って処分する必要があります。安全のため、自治体の回収窓口や家電量販店の電池回収ボックスに出すのが適切です。また、SIMカードを使用する機種では抜き忘れに注意し、個人情報を保護するために初期化も忘れず行います。
処分前に必ずやるべきこと
初期化（リセット）
ルーター内部にはSSID・暗号キー・ログイン情報などが残っているため、処分前に必ず初期化して工場出荷状態に戻す必要があります。背面のリセットボタンを長押しする方法が一般的で、機種によっては設定画面からリセットするタイプもあります。初期化を怠るとネットワーク情報が第三者に渡るリスクがあり、個人情報保護のためにも最優先で行うべき作業です。
SSID／パスワード設定の削除
初期化をしてもSSIDやパスワードが完全に消えない場合があるため、設定画面にログインできる場合は手動で削除しておくとより安全です。特に法人利用やゲストネットワークの設定が残っているケースでは情報漏えいにつながる可能性があります。
アカウント情報の消去
クラウド管理型のルーターを利用している場合、アプリと紐づいたアカウント情報が残ることがあります。管理画面やアプリから機器の登録解除を行い、不要なデータが残らないようにしてから処分することが大切です。
レンタル品の返却方法確認
レンタルルーターは勝手に捨てると違約金が発生するため、必ず返却方法を確認しましょう。返却用キットが届いたら本体・アダプタ・ケーブル類をまとめて梱包し、期限内に発送します。
ケーブルや付属品の分別
LANケーブル、ACアダプタ、スタンドなど、処分方法が異なる付属品があるため、回収時にまとめて受け付けてもらえるか確認が必要です。アダプタ類は小型家電、ケーブルは不燃ごみなど、ルールが異なる自治体もあります。
よくある質問
Q1. 初期化していないルーターは捨てても大丈夫？
A.初期化していないルーターをそのまま捨てるのは非常に危険です。内部にはSSID、パスワード、管理画面のログイン情報、接続した端末履歴など、あなたのネットワーク環境に関する重要な情報が残っています。これらの情報は第三者が悪用できる可能性があり、不正アクセスや個人情報漏えいにつながる恐れがあります。小型家電リサイクルや回収ボックスに入れる前には、リセットボタンを使って工場出荷状態に戻し、アプリ連携していた場合は端末登録の解除も必ず行いましょう。初期化は最も重要な安全対策です。
Q2. 古い機種でも売れる？
A. 古いWi-Fiルーターでも、一定の需要があるため売却できる場合があります。特に、Wi-Fi5（11ac）以降のモデルや、NEC・Buffalo・TP-Linkなどの人気ブランドの機種は中古市場で取引されやすい傾向があります。ただし、発売から7年以上経過している製品や、通信規格が旧式（11n・11gなど）だと、現行の高速回線に対応しづらいため買取価格が大きく下がることがあります。箱・ケーブル・アダプタが揃っていると査定が上がりやすく、逆に欠品があると値段が下がったり、買取不可になる場合もあります。状態が良いなら一度査定に出してみる価値はあります。
Q3. モバイルルーターの電池膨張はどうする？
A. モバイルルーターのバッテリーが膨張している場合は、絶対に一般ごみとして捨てないことが重要です。膨張は劣化やガス発生のサインで、衝撃や圧力が加わると発火の危険があります。自治体の危険物回収や、家電量販店に設置されている「小型充電式電池回収ボックス」を利用するのが適切です。また、無理に蓋を開けたりバッテリーを取り外そうとするとさらに危険なので、自己分解は避けましょう。外出時に持ち運ぶ機器であるため落下による破損も多く、異変に気付いたら使用を停止し、安全に処分できる場所へ持ち込むことが大切です。
Q4. レンタルか購入か見分ける方法は？
A. Wi-Fiルーターがレンタル品か購入品かを判断するには、まず本体の背面ラベルを確認するのが最も簡単です。「貸与品」「レンタル」「PROPERTY OF ○○」などの表記がある場合はレンタル品です。また、光回線やホームルーター契約の場合、ルーターは基本的にレンタルで提供されることが多いため、契約書・マイページ・請求書を見ることで判断できます。返却が必要な場合、処分してしまうと高額な機器損害金が発生する可能性があるため、処分前に必ず契約元へ確認しましょう。特にホームルーターやポケット型Wi-Fiはレンタルが多いので注意が必要です。
Q5. 壊れているルーターでも回収してもらえる？
A. 壊れたWi-Fiルーターでも、小型家電リサイクルの対象であるため、多くの場合は回収してもらえます。家電量販店の無料回収サービスや自治体の回収ボックス、不用品回収業者などが引き受けています。ただし、故障品は買取対象外になることがほとんどで、売却を検討している場合は正常に動作していることが前提です。壊れた状態でも基板や金属部分はリサイクルできるため、資源として再利用されます。バッテリー内蔵型のモバイルルーターが故障している場合は、バッテリーの状態によって回収方法が変わるため、危険性がある場合は専門回収に出すことが推奨されます。
Q6. 付属品がない場合の処分方法は？
A. 付属品がないWi-Fiルーターでも、本体さえあれば回収は可能です。小型家電回収ボックスや家電量販店の回収窓口に持ち込めば問題なく処分できます。また、不用品回収業者に依頼する場合も、付属品の有無を問わず引き取り可能です。ただし、売却を考える場合は注意が必要で、電源アダプタやLANケーブルなどの付属品が欠けていると査定額が大きく下がることがあります。特にアダプタ紛失は致命的で、動作確認ができないため買取不可になるケースもあります。処分目的であれば気にせず出せますが、売却目的なら付属品の捜索をしたうえで査定に出すのがおすすめです。
Wi-Fiルーターを処分するならごみ怪獣におまかせ
Wi-Fiルーターの処分方法には、自治体回収から売却、溶解処理までさまざまな選択肢があり、目的や処分量によって最適な方法は異なります。大切に集めてきたコレクションだからこそ、納得できる形で手放したいものです。しかし、量が多かったり、仕分けや運び出しが難しかったりすると、自力での処分が負担になることもあります。
そんなときは、専門の不用品回収サービスを活用するのもひとつの方法です。ごみ怪獣では、調味料のような処分が難しいものにも柔軟に対応しており、仕分け不要・屋内からの運び出しにも対応しているため、「まとめて手放したい」という場面で便利です。自分の状況に合った処分方法を選び、気持ちよく整理を進めていきましょう。
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